元遠洋マグロ漁船員。質問あれば、どうぞ。

ぶっちゃけ儲かりますか？

　>>8

　個人差はありますが私は三週間程ずっと船酔いでした。
ですが、三半規管でしたっけ、アレは鍛えられるのかそれ以降は船酔いはしなくなりました。

　ちなみに吐く物が無くなると胃液が出て、その後に血を吐く事を身をもって知りました。

　モカブラックの肌に映える白。ぴっちり服に負けないナイスバディ。

私が見上げたそのご尊顔は野性味溢れるドレッド鼻ピアス雌ゴr…だった。
思わず冷凍長を二度見、そして数秒のアイコンタクト。

　私　(ちょ…)
　冷凍長　(逝け)
当然ながら私に選択権は無いので渋々とありがとうございます。
そして、冷凍長はかなり美人な白人女性を見つけてきていました…。
そのまま暫くお酒を飲む事になるのですが、隣に座った雌ゴr…明らかに私より背が高い。
そんなゴrと冷凍長と白人の女性、運転手で再び街中へと観光に行く事になるのでした。
今日はこのあたりで止めます。ではまた明日の夕方にでも。

>>54
　漁船の他にタンカーなども稀に寄港しますが、主に漁船が多いです。
ちなみに、日本船の他に韓国船も寄港してますが…現地の方からは恐ろしく嫌われております。
スペインもそうですが、バリ島なんかも黒人多めでした。

余談ですが、当時、私の中で黒人といえばエディ・マーフィーのような愉快な人種という印象だったのですが…。
はい、出会った野郎達は面白おかしい兄貴達でした。

男気っていうか豪快っていうか
素敵なアニキ達！
このあとイッチの運命や如何に！

丁寧なレスありがとうございます。
『一番脂が出る。』納得です。
以前TVで急速冷凍しても他国の船の温度では脂が回って鮮度が落ちるとか言ってたもので。
質問ばっかですみませんがカナダ、アイルランドでの操業中って外気温は何度くらいですか？

　お刺身もでたので、ついでと言っては何ですが、
クロマグロに匹敵するうまさの最下級鮪の事を少々。
　◇ビンナガマグロ
　スーパーでも見かける白身の鮪ですが、あれ実は脂が乗ると下手なクロマグロを超える美味さなんです。
見分け方は簡単なので書いておきます。

　・身が雪のように白ければ白い程、脂が乗っている証拠。逆に半透明であればあるほど×。
身は雪のように白く、腐ってんじゃね？と思えるほど水気が無い程上質。

　・赤い血の斑点がついているのはいるのは、56しに失敗した証拠。これだけで味が落ちます。
一山いくらで買われるので、よくスーパーに出回ります。カナダ産、アイルランド産は高確率で良質なものが多い。
スーパーに買い物にでかけた時にでも軽く見ておくと結構掘り出し物があります。ではまた明日にでも。

　　「他にもガクセイの可愛い娘いるよー？小さい娘がいい?」
…。ロリコンじゃねぇ!!　本当にその手のHENTAIが多いらしく、そっち方面の手引きもやっている模様。
けど、私はやっぱり外人といえばもうそりゃ…金髪でムッチムチの…ねぇ。
などと、脳内でモヤモヤしていると冷凍長が、今日は奢ってくれるそうなので、ありがとうございます。そう頭を下げて返事した瞬間である。

　奢る。確かにそう言いましたが、選んで来いとは言ってません。と言う事はつまり、そう言う事だったのです。

丁寧なレスありがとうございます。
究極の隔離生活なのでジャンクフードがご馳走で、陸では普通口に出来ないものが
日々の賄いなんですねw

ビンナガの情報ありがとうございます！早速鮮魚コーナー見に行きます！

 >>17

　返事が遅くなりすみませんです。

　割った事はありませんが、余り濡れない場所は凍ってますね。
ちなみにカナダ・アイルランド沖、共に鼻水が凍る程では無かったですが…。
　そもそも急速冷凍室が頭おかしいレベルで冷たいので外は暖かく感じてました。

複数個ありますが、そうですね。どれも一つの補給地(休息込み)に立ち寄った場所の話でもさせていただきます。

　その後、糞真面目がと怒られ、無理矢理胸元に札束を押し込まれて、物理的に部屋を蹴りだされる。
それらを後ろからみていたのだろう機関長と料理長にも「お前なぁ…」と怒られる始末。

　人の厚意は素直に受け取るモノであるが然し、アレを厚意と取るのは難しく思いました。
そして、トップからの許可が貰えたので少し、遅れながらいそいそと着替えを済ませて私も上陸…と。
その時に、既に遊びに行ったと思っていた人が、ようやくか…と、舷門（げんもん)の側に居た冷凍長が声をかけてくれました。

　では、続きを。
私は冷凍長と共にラス・パルマス(以下ラスと略します)へと上陸するのですが、
この港の潮の満ち引き、高低差が激しく、降りる頃には岸壁を見上げるぐらいに潮が引いてました。
高さ的には地面まで３m程だった筈。梯子を使って岸壁へと渡ると久しぶりな地面の感触。

観光地でもあるラスの海は美しいらしいのですが、停泊はている港は少し汚いです。然し、
ほぼほぼ四角と言っていいだろう建物の多くは白。けれど白が多いからこそ一際目立つカラフルな色合いの建物。
中でも青やオレンジは建物の色としてどうなんだ？と、思いました。
そんな街中へと行く前に、港の側にある出店(というかカフェテラス?)みたいな所に冷凍長と行きました。

　私の横には日本語の流暢なスペイン人、仮に名前をトムとします。
トムは気さくでフレンドリー…を通り過ぎて馴れ馴れしいガチムチ兄貴。
一升瓶かと思える二の腕を私の首に巻きながら酒臭い息を吐く。

　　「ワッチ大変です…ねぇ？」
ズズイと目の前に差し出されたのはキンキンに冷えたバドワイザー。
　　「機関長に56されるわ…つか、勤務中に酒飲むなよ…」
何が悪いとばかりに、明らかに呆れが混じった溜息を吐くトム。
どうにも受け入れがたい文化の違い。これはその一つ。職務怠慢の線引きが酷かった、本当に酷かった…何故なら。

　彼が冗談半分で私の右手に手錠をはめてしまったから。

　では、続いて…はい。スペインはラス・パルマスに補給で入った時の事でも。

その前に、この記事を読んで下さっている方々の大半は『地中海は美しい海』という認識があると思います。
実際の所、50海里内はとても美しい海です。然し、そこからさらに内部は…まるで大阪湾。
生ゴミや不燃ゴミ、流木、油でかなり汚いです。

　何故か。理由は至って簡単。地中海は様々な船が行き交う場所であり、航海中に廃棄してしまう。どこの国が…では無く、
恐らくは、ほぼ海で貿易をしている国全てです。

　次に操業中ですが、変わらずローテーション。土曜、水曜以外は船で変わるようですので割愛しますが、
煮魚や焼き魚、煮物。冷凍して日持ちのするモノばかり出てきます。

　後は、操業中に獲れるメカジキ。これはカマと目玉を砂糖醤油で甘辛く煮た奴ですが、
これだけで丼メシ三杯は軽くいけます。類似したものではマンボウの身と肝を甘辛く煮つけたモノも。

　マイラ(ホオジロザメ)の干物、獲れた鮪の尾の身の塩焼きや心臓や胃袋の丸焼き。

　冷凍長が席を立つと、先程私が見ていたモカブラック美女の方へと歩き出す。
こ…黒人かぁ。でもあんだけ美人でスタイルもすげぇし…うん?　通り過ぎた。
そして私からは見えない位置に居た物体に話しかけ、こちらへと戻ってくる。

　　「ぶはっ」
私はその物体を視認すると思わずビールを吹き出し、運転手が目を逸らす。
その物体は体に相当の自信があるのだろうボディラインがはっきりと分かる服を着用していた。
チャイナドレスみたいでそうでない、然しスカートが非常に短く色は白。そして肌はモカブラック。
肌はともかくスタイルは凄くいいのですが…。私の目の前に来たソレは

　　雑に酷いアイコラ画像だった。

4んだ奴いた？

4んだ奴いた？

　余談ですが、何故-66℃なのか。昔に機関長に聞いた事があったので追記します。

　その温度で凍結させると一番脂が出る。と言う事。
船に乗っている間で凍結させていない生の切り身(刺身)はただの一度もありませんでした。

　鮮度は確かに劣りますが、私は冷凍の方が生臭みが少なく、好ましく思いました。

　味付けは基本的に濃い味のものばかりとなります。薄味の食事はした記憶がありません。

航海中、個人的にとても贅沢かつ美味しい食べ物は『UFO』でした。数に限りがありますし。
ヤキソバ、お好み焼き、タコヤキ、ハンバーガーといったジャンクフードは貴重品です。
良く、仲間内でヤキソバやらを賭けてたりしてました。

　と、思い出す限りは書きましたが、補給地の話はある程度纏めて明日の夕方にでも。

船酔いしないの？

そうなんですか…
やっぱりきついお仕事なんですか？

　「遊びで手錠ハメんなぁッ!!」
この時、私は手錠の存在は知れど、機能は知らなかった。
怒りに任せてショボい鎖を千切ってやろうと力任せに引っ張った瞬間、手首に手錠が食い込み動きが止まる。
手首が千切れたかと思える痛みと共に、後ろから一言。

　　「何しとん…」
　呆れ顔の機関長が私を見ていた。私みたいな若輩者と違いこの道40年以上の職人。
見た目こそおじいちゃんっぽく、痩身であるが人外である。貴方は工具無しでナットを完全に締められるでしょうか。
この方はウエスだけでナットをガッチガチに締めたりする上に、機械の知識も半端ない。
そんな人が、溜息を吐きつつ私に言う。

　何でお前まだ居るんだよ…と。

　全て平らげた後、運転手や、連れてきた白人の姉さんとゴr…の顔を見ると目を背けている。
冷凍長は結構ウマいだろう。と、本人も食べた事があるらしくウンウンと頷いている。
然し、彼らの反応を見る限り相当変なモノだったのだろう、運転手に尋ねた。

　　「ニッポンでいう…イソギンチャックねー…」
イソギンチャク…あれ、食えたのかよ。磯臭さは凄まじいけど触感的にウニを揚げたような感じ。
苦笑いしながら空になった皿を見ている彼に私はおかわりを要求した。
それを見た彼は軽く両手を上げて顔を引き攣らせた。

　他にもあるにはありますが、其処は…オヤジとか機関長とかぶっ飛んだ金持ちじゃないと無理。
だものでランクは落ちますが、ソッチ系の飲み屋へと連れて行って貰う。
外見こそただの古臭い…いや、目が痛いカラーリングの飲み屋。内装はスナックとかに近い。
そこに入ると既に来ている船員さんがチラホラ…然し複数店舗あるのでまだ女性の方が圧倒的に多い。
私は雰囲気に少々気圧されしつつも冷凍長と中へ入る事となる。

>>4

　キツいです。

キツいですが、モンハン好きなら意外と肌が合うかもしれません。流石にレウスみたいなのはいませんが、ゲネポスぐらいのは狩猟できますよ。

あ、もし見つけたら決して『コンロや七輪』などで焼かないよう気を付けて下さい。

　火事になりますから…(´・ω・`)

　私は機関員だから補給が終わるまでは出られない。その事を告げると機関長は首を横に二回、三回と振る。

　　「おいおい…若さが足りないな。骨の二・三本覚悟で抜け出さんでどうするよ…」
そんな事で信用失いたくないし、骨なんか折られてたまるかと。何か言い返そうにも言い返せない。
年功序列?敬老精神?そんなものじゃあない。怒らせたらヤバい猛獣が三匹もこの船には乗っている。

　その後も私はパエリアやらタコ足を食べてお腹を満たす。操業中にも丼メシ3‾4杯は食べているので
かなりの大食いだったらしく、連れてきた女性やらが若干引いていた。

　そして、食事を終えた後、車はそのまま放置して街中を歩くのですが…此処、歩道がレンガで敷き詰められてたりする場所があり
またレンガの配置で花などが描かれていたりで踏むりを躊躇ってしまう。
そんな街中に噴水があり、見慣れたグレーのまん丸い鳥、ハトが居る。
ハトは近づいても逃げるそぶりも見せない。流石に捕まえようとしたら逃げますが此処に住む人の性格が伺えました。

　…。これは何かあるなと、冷凍長の顔を見るとニヤニヤとしている。
ああ、現地のゲテモノか…。然し私は田舎で爺さんにウシガエルの唐揚げを食べさせられた事もある。
アレ以上がそうそうあってたまるものか。そう思いフォークで刺して小さめの唐揚げ…というかフライを口に放り込み噛み締めた。
カラッと上がった中から、爆発的に広がった磯臭さ。金目鯛などが磯臭いですがそれに匹敵する磯臭さ。
一瞬ビクッとしましたが…普通。そう、普通に美味しい。中からトロリと出てきたモノがとてもおいしく、
私は一皿全て平らげました。

　やべぇ…何かやらかしたか!？などと考える余裕も無く思考停止のまま、漁労長室へと。
漁労長は漁船員の中ではトップの人だ。船長が一番?それはタンカーなどの話で漁船は違う。
転げるように入った部屋は3LDKの広々とした部屋。ちなみに私の部屋は畳三畳ぐらいの二人部屋。
やや顔を青ざめさせながら「遅くなってすみません!」の声と共にオヤジに視線を向けた。

この人は機関長と違い、表情を余り変えない。何処が地雷か分からない。そんな人が肩肘をついて無言の圧力で私を見た。

ありがとうございます。甲板の手すりの氷をハンマーで叩きながら操業って感じですかねw？
世界各国回られたと思いますが、綺麗な街や港、美味しかった現地の食事、綺麗な女性なんかの話も
お願いします。そうそう船の中ではどんな食事ですか？マグロの脳天の肉丼とかですか？

　そして私はこの時、冷凍助手で冷凍長は機関長と同じく、直接的な上司にあたりますが…。
待ってくれているとは思いもしなくて、良い人だ。本当に良い人だと少し涙腺が緩みました。

　よーし行くか。そう言われて私は押忍!などと返事しつつ彼の背中を追いました。
まぁ…結構悪戯が好きな人だと言う事はこの後、思い知る事に…。

　と、ここから上陸して遊びに行くのですが明日の準備もありますので今日はこのあたりで…。

　リンゴを握って砕く。これは当時私も出来まして…初めて出来た時に喜んで料理長に見せたら殴られました。
まぁ…うん。食い物を粗末にしたので当然です。
な　の　に、今、この人は私の口の上で『リンゴを素手ですり潰した』
口やら鼻やら目に、100%粗絞りリンゴ果汁がボタボタと落ちる。
それを見たトムが「ワォ…」と酷く驚いている。絞り汁を喰らいながら思いました。この人本当、握力いくつだよ…と。

　上からモノを言うようですが、彼は有用である。それ以上に例える言葉が見つかりません。
土地に明るく、日本語を理解する。そして何よりそれを生業としているので裏切ることはまずありません。

　同時に彼は危険でもある。酒を飲みながら国道を時速100km近くでかっ飛ばす。
運転も荒い。そんな彼に連れられて私達が真っ先に行ったのは風俗街…では無く換金所。
円やアメリカ＄をペセタ(メセタじゃないです)に換金する必要がある。
そこで私は一つ疑問に思った。オヤジから頂いた大金、何で＄?と。

そっかー、流石港町、世界の船乗りと世界の女が寄港するんや
ドレッドの◯◯リラに捕らえられたイッチは……..

500マン＄！！！！！！！！！！

タフな男あこがれる

　その後、また私達はバーに行って飲む事になったのですが、私が少々?み過ぎてしまいます。
ウイスキーをロックでかなりのペースでガバ飲みしました。理由は一つ。

　酔いつぶれてゴrから逃げようと思ったのです。ええもう喰われてたまるかと。
そして記憶が飛ぶ程飲んだ私は、翌朝、見覚えのない一室で目覚めました。
何故か裸で寝ておりその横には…。
私は思わず右手で顔をパンと叩いた後、激しい頭痛と後悔と共にベッドへと倒れ込んだ。

今日はここで止めます。少々用事がありますのでまた明日にでも。

　>11

　他国の漁船は良く知りませんが、基本的に冷凍室と呼ばれる場所は複数存在します。

　前準備室、準備室ですが此処は−5℃程度だったと思います。
そして、準備室の左右に急速冷凍室が二か所ずつありますが、此処が一番温度が低くなります。

　記憶が間違っていなければ−66℃まで下げていますが、名前の通り急速冷凍室、魚を凍結させる場所なので出入りする度に温度は上がります。
ちなみに、急速冷凍室には三段のアルミ棚があり直径1.5m程のファンが四基取り付けられています。

　凍結時間は−66℃で二昼夜固定です。

　一連の事を見ていた機関長はカラカラと笑って、トムに手錠を外させると、真面目な顔で私を見る。
この方は冗談を言う時は表情筋が緩むので判りやすいが、今は真顔だ。
機関長の口から出た言葉は「そうそう、そういやオヤジがお前を呼んでたなぁ…」
…反射的に私はその場を駆け出し、甲板の当直室裏にある漁労長室へと駆け込んだ。

　私は機関員ではありますが、同時に冷凍員でもあります。若手は必ず冷凍関係に従事しなければなりません。
理由は単純明快。『デスマーチ』を強いられるからです。
何がどうデスマーチなのかと言うと、操業時間は基本的に投縄6時間程の後、3時間‾4時間程放置します。そして揚げ縄14‾6時間(半ば忘れてしまいました)＋α。
に加えて、投縄と揚げ縄の間に三時間の凍結という仕事があります。
つまり、何が言いたいかと言うと…一日23時間労働という事になります…。
若い内でないと出来ない冷凍。先ずは私も含め、若手は全員、冷凍員から冷凍助手を経て、冷凍長という役職につきます。

　出店を後にした私達は、まだ客がついて無いタクシーを捕まえようと運転席を覗く。
そうするとあら不思議。助手席にクーラーボックス、右手に缶ビールの40代の男が酒を飲んでいる。
運転する気が無いのか、いや、あるけど飲んでいるんだろう。日本なら一発取り消しレベルの事をさも当たり前の如く。

冷凍長は見慣れているのか、彼に話しかけると運転手は酒を煽りながら訝し気で面倒臭そうにコチラを見た。

　「二人とも若いねー?　インドネシア?」
日本の漁船にはインドネシア人も乗っています。若い子が多いのでどうしても若い=インドネシアと思われがちですが、
私と冷凍長は二人して「日本人だよ」と軽く流して返事をすると彼は満面の笑みで車の外に出る。
そして、後部座席のドアを開いて一言。
　　「ビエンベニード(ようこそ)アミーゴ(友達)。良い娘たくさんいるよー？」
スペイン語と日本語を織り交ぜつつ見事な掌返しを炸裂させた。

　先にポン引きを捕まえて通訳させれば良いのですが、冷凍長がスペイン語の本を片手に
アイスコーヒーを二つ頼んで、私にも一杯のアイスコーヒーが手渡されました。
手にしたソレはショットグラス程の小さな紙コップ。更に半分しか入ってない珈琲。

…少ない。一口で終わってしまう。と、思いつつ口に含むと…驚きました。
強烈に甘い、そして何より濃い。口の中でサラリとしているのに濃厚。
確か、本場のエスプレッソを飲んだのはこの時が初めてでした。
それ以降、私はインスタントコーヒーをいれる時、粉をやたら多く入れてしまうようになりました。
ですが、やはり、サラリと濃厚ではなく、ドロッと濃厚で不味いだけなんですよね。不思議です。

>>2

　私が見た限りでは一人だけですが、癌でお亡くなりになられました。顔面蒼白になりながも仕事を優先されてましたが、タンカー補給の時に日本へとタンカーで帰国した後、他界されました。仕事でヘマ打って4んだ方は見たことはありません。

　薄暗い店内に、いるわいるわ外人の女性が…生粋のスペイン人のみというわけでもなく、様々だった。
そう様々。まさにモカブラックという程のチョコレート肌まで居る。

黒人は美人な人はとことん美人。うわすげぇ…と、思わずモカブラック美女の横顔を見ていたが、
先にカウンター席に座れと冷凍長に軽く怒られつつ着席し、ビールを二人て頼むと、周囲の視線が気になるワケで…。
私が当時20歳だったと思いますし、冷凍長は25歳程。基本的に日本人の船員は年配が多い。だからこその視線。
そして後から入ってきた運転手も私の横に座る。

 >>24

　はい、そうなります。とは言え、メカジキの目玉は無理としても、鮪の目玉も砂糖醤油と味醂で甘辛く煮れば美味いですよ。
最初、私は抵抗ありましたが、今はステーキと目玉どっちが食べたい?と聞かれたら迷わず目玉です。

　一回で見つけられる事をお祈りしておきます。『あっさり脂の食べられる固形燃料』を。

　換金所で私達は取り合えず30万円分のペセタを換金する。多過ぎると思いますが個人的な食糧、お酒、お菓子、お土産
なども含まれた金額です。

　その後、再びタクシーに乗る。まだまだお天道様は頭上にあり、時間にも余裕があるけれど、冷凍長が次は飲み屋に…と、
運転手に告げると、少し…いや、明らかに粘度の高そうな笑みでバックミラー越しに返事をしていた。
此処の風俗関連の形態は、立ちんぼ、ポン引きによる仲介、そして飲み屋(を、隠れ蓑にしているだけ)である。

　円やペセタならまだしも…その疑問を冷凍長に尋ねると以前にオヤジがカジノでボロ儲けしたらしい。
その場に冷凍長も居たらしく手にした金額は500万＄近くになったらしい。
へぇ…。と、軽く聞き流した私。その金額がどれ程大きい数字かわかりませんでした。
勿論、冷凍長に日本円でいくらか聞きました。

　　「あー…ほぼ五億ぐらい」
…。何で仕事してんの？という疑問しか浮かびませんでした。そしてオヤジに押し付けられた100＄札の束を思い出す。
思わず数を数えてしまいましたが、100＄札が100枚…1万＄。そして私はこの金額を円で考える事をやめた。

　>>15

　ご丁寧にありがとうございます。

　カナダ・アイルランド沖の外気温までは覚えておりませんが、体感的には覚えてます。
ただ、この海域はほぼ時化ているので常に海水をかぶりながらの操業となります。

　全準備室が暖かく感じる事が出来ましたので少なくとも-5℃以下、
準備室に入ると少し寒くなるので−15℃より下は滅多になかったと思います。

　では続きを。　当時の私の身長は175cm。そんな私より頭一つ高いゴr…。
然し、立場的に私は嫌な顔が出来ません。冷凍長の機嫌を損ねるのは悪手に他ならないので。
そんな私達が次に行った場所はレストラン…いや、少し庶民的なお店でしたが、
ラスのカラフルな景色を見ながら食べられる素敵なお店でした。

　スペイン料理と言えば海産物。パエリアなどがあげられます。
運転手が通訳にいるおかげで美味しそうな料理がテーブルへと並ぶ。
…いや、外人てタコ食べんの?　と、中にはタコの足が一本ドカッと乗ったモノには少し笑いました。
そんな中、何故か、私の前にだけ置かれた唐揚げのような一皿。