元スレ
1 :風吹けば名無し 警備員[Lv.4][新苗]:2024/05/11(土) 13:17:18.15 ID:16zf69sG0.net
規制くらったからこっちで書いていくで
36 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:37:05.62 ID:16zf69sG0.net
アドルフの家
(*^◯^*)「アドルフ、手紙が来てるわよ」
(*^◯^*)ノ「あとコレ、クビツェク君と食べなさい」
彡(゚)(゚)ノ「サンキュー マッマ!」
(´・ω・`)「ありがとうございます」
(´・ω・`)「なんの手紙だい?」
彡(゚)(゚)「建築協会からの手紙みたいやな」
彡(゚)(゚)「こないだ会員になったんや」
(´・ω・`)「へーそんなのに加入したんだ」
彡(-)(-)「クビツェク まるで他人事やが……」
彡(゚)(゚)「お前にも関係があるんやぞ」
(´・ω・`)「え?どういうこと?」
64 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:52:28.98 ID:16zf69sG0.net
一九〇六年の五月から六月にかけて
アドルフはウィーンに滞在していた
( ¯灬¯ )「おーいクビツェク、ヒトラー君から絵葉書が届いているぞ」
(´ᴖωᴖ`)「え、ほんと!?」
『絵葉書を送る。ずっと便りを出さなかったことはすまないと思っている。
僕はとても元気で、今はあちこちを見て回っている。
明日はトリスタンを見に行き、明後日はさまよえるオランダ人という具合だ。』
(`・ω・´) .。oO(ふむふむ…)
(´^ω^`)いろんな劇を見れて楽しそうだなぁ
8 :風吹けば名無し 警備員[Lv.4][新苗]:2024/05/11(土) 13:21:29.57 ID:16zf69sG0.net
(´-ω-`) .。oO(なにがきっかけだっただろう…)
音楽性の違いだったかな?
うまく思い出せない、でも……
(ꐦ`•ω•´)「アドルフのバーカ!」
112 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 14:16:48.93 ID:16zf69sG0.net
(*-◯-*;)「よっこいっ…」
(* ◯ *)「あ痛たた」
彡(゚)(゚)っ「無理すんなや ホレッ」
アドルフはスッとクララおばさんの腰に手をすえる
(´・ω・`)……
アドルフは献身的に母クララに尽くしていた
34 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:36:06.75 ID:16zf69sG0.net
彡(-)(-)「はー何を言うかと思えば……」
彡(●)(●)「そんなんやから何も変わらんのや!!」
(。゚ω゚)!!
彡(゚)(゚)「クビツェク お前は建物がどうやって建てられるか知っとるか?」
(;´・ω・` )「えっと……まず土台を作ってから骨組みを組んで……」
彡(-)(-)「ちゃう……そんな現場レベルの話とちゃうねん……」
彡(゚)(゚)「ええか。建築はまず計画があって、それに権威が付いて動く……」
彡(゚)(゚)「そして資金が加わって実現するんや」
彡(゚)(゚)「だから、計画がないことには何も始まらん」
彡(゚)(゚)「ワイはそのための計画を日々考えとるんや」
(;´・ω・` )「でも…そんなことを考えても無駄なだけだよ」
59 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:49:47.71 ID:16zf69sG0.net
(´・ω・`)「ボク宝くじが当たったら家の手伝いをやめるよ!」
彡(゚)(゚)/「止めてまえ止めてまえ」
(´ᴖωᴖ`)「たまには旅行にも行こうね」
彡(-)(-)「せやな」
彡(^)(^)「ウィーンへ行こうや! 劇場に行ったり講義を聴いたりするで!」
彡(゚)(゚)「でも生活スタイルは今と同じや!」
彡(゚)(゚)/「上品かつ堅実にいくで!」
彡(^)(^)(´ᴖωᴖ`)
宝くじ。それも一等に当選するとボクたちは確信していた
41 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:39:57.66 ID:16zf69sG0.net
アドルフの部屋の前
コンコン!
「だれや?」
(´・ω・`)「ボクだよ、遊びにきたよ」
「おおクビツェクか、入ってええで」
ガチャ
(´・ω・`)「お邪魔します…あっ勉強してた?」
彡(゚)(゚)「べつにかまへん。博物館の設計図を描いとるんや」
(´・ω・`)「へー。ん?博物館?コレが?お城でしょ」
彡(゚)(゚)「コレはな。外観は城にして中を博物館にしようと思っとるんや」
(´・ω・`)「へーオシャレだね」
105 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 14:13:30.46 ID:16zf69sG0.net
(´・ω・`) .。oO(アドルフはああ言ってたけど)
家事を単調で退屈な作業だって見下していたのに
本当にできてるのかな…?
( ;´-ω-` )「無理だろうなぁ きっと三日坊主…」
22 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:30:36.77 ID:ggF+YvNs0.net
うおおお
73 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:57:30.93 ID:16zf69sG0.net
彡(•)(•)「あんな小役人風情に芸術の何がわかるんや!!」
彡(•)(•)「そうか、あいつに何か吹き込まれたんやな!」
彡(●)(●)「許せへん!いっぱつ かましに行ったるわ!!」
(*^◯^*;)「や、やめて!アドルフ!!」
:(´ºωº`): .。oO(アワワワワ)
ボ、ボクの出る幕は無さそうだ…
今日のところは帰ろう…
111 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 14:16:21.55 ID:16zf69sG0.net
(◎―◎)「うん 症状はよくなっているね!」
(*^◯^*)「ありがとうございます先生」
(◎―◎)「親孝行な息子さんが帰ってきてくれたからかな」
(*-◯-*;)「ええ、もっと前からこれだったらよかったのに」
彡;(゚)(゚)「うるさいわ!」
アドルフは心から愛情を込めてクララおばさんを介護していた
44 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:41:20.70 ID:16zf69sG0.net
(;´・ω・` )「無茶だよ……」
彡(-)(-)「……まあええわ」
彡(゚)(゚)「今回の建築のために石工ギルドが新しく創設されたみたいやし……」
彡(゚)(゚)「ワイがこの街を作り変えるときには……」
彡(-)(-)「優秀な職人が育っとるやろ」
(;´・ω・` )「そんなまた誇大妄想をして……」
18 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:27:57.20 ID:16zf69sG0.net
その日の夜
ボクとアドルフは人気のない静かな森に出かけた
( ´-ω-` )「アドルフ…ごめ」
彡(-)(-)「なんも言わんでええ…」
彡(^)(^)「ワイはすばらしい音楽が聴けて満足や!」
(´・ω・`)……
彡(-)(-)「でもな、これだけは言っとく」
彡(•)(•)「クビツェク お前は音楽家の最高峰、指揮者になれ!」
(。゚ω゚)!!
51 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:45:36.71 ID:16zf69sG0.net
(´・ω・`) .。oO(でもアドルフの考えを聞いているうちに……)
ボクは彼の妄想に魅了されていた
彼の考えのおもしろいところは
一つのアイディアを理解すると他のアイディアも連鎖的に理解できたことだ
彼の一つのアイディアは別のアイディアに繋がっていて
またそのアイディアは次のアイディアを生み出していた
アドルフのアイディアの集合体はとても規則的で体系的
まるで建築のかたちをとった作曲のようだった
♪♪♬ \(゚)(゚)ミ(´-ω-`)
38 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:38:14.79 ID:16zf69sG0.net
彡(゚)(゚)「ふむふむ……」
彡(•)(•)「はぁ?」
(;´・ω・` ) .。oO(あっ……この反応は…)
彡(●)(●)「落選やと!ふざけんなや!!」
( ;´-ω-` ) .。oO(やっぱりね…)
まあ、仕方ないよね
当選した案はきっと大人が考えたものだろうし……
アドルフの力作もさすがに敵わなかったんだ
25 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:31:55.55 ID:16zf69sG0.net
( ¯•ω•¯ ) .。oO(んー……)
正直……微妙だな……
水彩画なのに絵の具を塗りたくっているだけ
即興的な雰囲気や薄く柔らかい水のにじみをまったく表現できていない
感想としては不器用で没個性……稚拙の一言に尽きる
50 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:45:11.89 ID:16zf69sG0.net
アドルフの都市改造計画には他にも
リヒテンベルクの山に鉄道を通し、ホテルを建てる案や
ウィーンのステファン大聖堂を眺めることができる鉄骨製の展望台
ドナウ川に掛かるアーチ状の橋
天に向けて愛剣ノーテゥングを振り上げる英雄ジークフリート像
彡(-)(-).。oO
と大きいモノから小さいものまで上げればキリがないほどあった
ボクはこんな大胆で遠大な計画はただの空想ゲームでしかないと思っていた
「これからは地下鉄の時代や」\(゚)(゚)ミ(‘・ω・`)
39 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:38:39.65 ID:16zf69sG0.net
(´・ω・` )「アドルフ、残念だったね……」
(`・ω・´)「でも、プロの手によるすごい作品が選ばれたんだよ」
(´ᴖωᴖ`)「これできっと、リンツの劇場はよくなるよ」
彡(●)(●) 「たしかに…」
彡(-)(-)「ワイも設計に関してはまだまだ素人や」
彡(゚)(゚)「一流の手によってリンツの劇場がよくなるなら……」
彡(-)(-)「それで納得せなアカンな……」
( ;´-ω-` )ふぅ……
彡(゚)(゚)「それで、どんな案が当選したんや……」
彡(゚)(゚)「ふむふむ……」
彡(•)(•)「はぁ?」
(;´・ω・` ) .。oO(え?)
20 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:29:05.85 ID:16zf69sG0.net
リンツ市街
彡(゚)(゚)「お!新しい家が出来とるぞ」
(´・ω・`)「ほんとうだね」
彡(>)(<)「さっそくスケッチしたろ!」
(´・ω・`)「また、始まった……」
アドルフは常に紙と鉛筆を持ち歩いていた
そして気に入った風景や建物があると、すぐスケッチした
62 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:51:29.72 ID:16zf69sG0.net
でもアドルフは自分に非があるとは思いもしていないようだ
一等を得るのは当然の権利であると思っていた
彡;(゚)(゚)「オーストリアなんて信じたワイが馬鹿やった…」
彡;(゚)(゚)「ふぅ…ふう…」
彡(゚)(゚)「くそが、気分直しに橋のスケッチにでもいくでクビツェク!」
(´・ω・`)「うん、付き合うよ」
( ¯灬¯; )「なんだこいつ…」
5 :風吹けば名無し 警備員[Lv.4(前15)][苗]:2024/05/11(土) 13:19:31.05 ID:0DIPD9fS0.net
セリフが臭いんだよ
33 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:35:38.65 ID:16zf69sG0.net
彡(゚)(゚)「はーなっとらん、なっとらん」
彡(゚)(゚)「誰や、こんなアホな街を作ったアンポンタンは!」
彡(゚)(゚)「役所は古びたゴシック様式でなく、もっと近代的にすべきや!」
彡(゚)(゚)「博物館にはフリーズ装飾を施さんとアカン!」
彡(-)(-)「嘆かわしい……何で誰も文句のひとつも言わんのや…」
( ;´-ω-` )「誰だって街並みに不満もあれば、要望も持ってるよ……」
彡(゚)(゚)「ん?だったらなんで変えんのや?」
( ;´-ω-` )「そんなの決まってるじゃないか…」
(;´・ω・` )「莫大なお金がかかるからだよ」
(;´・ω・` )「アドルフの話にはついていけないよ……」
( ;´-ω-` )「そんな実現不可能なこと考えてどうするんだよ……」
彡(゚)(゚)……
57 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:48:54.39 ID:16zf69sG0.net
┗(゚)(゚)ミ┓┗(‘・ω・`)┓三三3
ボクとアドルフは街を走りまわった
そして遂に見つけた
ウアファールキルヘン通り二番にあった家の三階
ドナウ川に近く、緑の優雅な丘陵を見渡せる最高の立地
ボクたちはひっそり忍び込み、引っ越しの計画を立てた
113 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 14:17:23.86 ID:16zf69sG0.net
本人は絶対に認めないけど……
アドルフは父親アロイス・ヒトラー似だ
頑固で意固地なところなんてそっくりだ
でも、彼の奥底……本当の内面は母親クララに似て
優しさを持っていた
そして気づけばもう十二月も末
(´・ω・`)「あ、雪…もうそろそろクリスマスだ」
54 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:47:14.73 ID:16zf69sG0.net
ボクとアドルフは大いに夢をふくらませた
愛、熱狂、大胆なアイデア
若いボクらには何でもあった
彡(-)(-)(´-ω-`)
ただこれまではお金がなかった
彡(^)(^)(´^ω^`)
でも欠けていたピースが埋まろうとしている今
ボクたちの前に障害はもう何もない
70 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:56:09.34 ID:16zf69sG0.net
(*^◯^*)「アドルフ!」
(*^◯^*)「あなたは二年前に学校を止めてから、ずっとブラブラして!」
彡;(゚)(゚)「ぶっ、ブラブラぁ!? それは聞き捨てならんで!」
彡;(゚)(゚)「ワイはいつも芸術家になるため努力しとったんや!」
(*^◯^*)「この際だから、はっきり言うわ!」
(*^◯^*)「芸術家なんて不安定で軽率なものお母さんは認めないわ!」
彡(◦)(◦)「!?」
( ;´-ω-` ) .。oO(…外にいても聞こえる)
もしかしたらと思って様子を見に来たけど
案の定、修羅場になってるよ……
71 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:56:11.77 ID:RKDnieMF0.net
見てるぞ
32 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:35:13.01 ID:16zf69sG0.net
┗(゚)(゚)ミ┓┗(‘・ω・`)┓三三3
ボクとアドルフはよくリンツの市街を歩き回った
|苗| ( º言º) 「まるで犬小屋やな」\(゚)(゚)ミ(‘・ω・` 😉
そしてアドルフは目につく建物を必ず批評した
「ここの街並みは一掃して道にすべきや」\(゚)(゚)ミ(‘・ω・` 😉
アドルフが何より熱狂していたのは都市計画についてだった
14 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:25:38.48 ID:16zf69sG0.net
コンサート当日
:(´ºωº`):
胸が高鳴る
コンサート会場は満員
オーケストラで子どもはボクだけ……
トランペットは間違えるとすごく目立つ…
94 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 14:08:09.53 ID:4pkDooTZ0.net
大作すぎる…
43 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:40:55.23 ID:16zf69sG0.net
彡(-)(-)「ホンマ、あんなもん建てとるから……」
彡(゚)(゚)「いつまで経ってもリンツはウィーンに追いつけんのや」
(;´・ω・` )「いやいや……」
( ;´-ω-` )「田舎町のリンツが大都会のウィーンに追いつけるわけないじゃん」
彡(-)(-)「はーお前までそんなこと言うんか……」
彡(゚)(゚)「そんなんやから、あんなしょうもない大聖堂で満足するんや……」
(´・ω・`)「十分に立派じゃないか」
彡(-)(-)「あんな小さいもんのどこが立派なんや……」
彡(゚)(゚)「ウィーンの大聖堂は何メートルあるか知っとるか?」
(;´・ω・` )「100メートルぐらい?」
彡(゚)(゚)「一番高いところで138や」
彡(゚)(゚)「ワイらも意地を見せてそれぐらいのモン作らんとアカンやろ」
93 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 14:07:52.01 ID:16zf69sG0.net
その後、アドルフから手紙が届いた
『僕はウィーン第六区のシュテゥンパー通り二十九番の三階十七号室
ツァクライス婦人のもとに下宿している。
尊敬するご両親によろしく。アドルフ・ヒトラー彡(゚)(゚)』
( ´-ω-` ) .。oO(…この最低限しか書かない頑な沈黙)
これまでアドルフが沈黙するのは
彼のプライドが邪魔しているときだった…
無事みたいだけど、やっぱりなにかあったんだ……
90 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 14:06:04.56 ID:16zf69sG0.net
┗(›ω‹`;)┓三三3
走っていた
クララおばさんとアドルフのことを話したかった
そうすれば少しは気がまぎれると思った
┗(›ω‹`;)┓三三3 Σ(„❛⌄❛„)し
途中、ステファニーとすれ違った
彼女はボクが一人でいることに驚いているようだった
26 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:32:28.22 ID:16zf69sG0.net
彡(゚)(゚)「気に入ったのがあれば、好きなだけ持って行っていいで」
(;´・ω・` )「う、うん。ありがとう」
Σ(´•ω•)「ん?」
(´・ω・`)「アドルフ……あれって…」
彡(゚)(゚)「ただの製図板やろ」
(´・ω・`)「いや……この書きかけのこれは……建物の設計図?」
彡(゚)(゚)「せや、ワイが設計した新しい劇場や」
(´・ω・`)「へーすごい……」
67 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:54:13.64 ID:GeQI4XxL0.net
楽しいし最後まで書いてクレメンス
13 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:24:28.61 ID:16zf69sG0.net
…
ブオン
( ;´-ω-` )(いつもここで間違えちゃうんだ…)
彡(゚)(゚)(そこはもうちょっとこうしたらいいんちゃうか?)
(´・ω・`)(こう?)パー♪
(´^ω^`)(やったできたよ!)
彡(-)(-)(ワイの指導の賜物やな)
( ;´-ω-` )……
彡(゚)(゚)(どうしたんや?)
(;´・ω・` )(こんなんで本番 大丈夫かな…)
彡(●)(●)(大丈夫や!絶対にうまくいく!)
彡(^)(^)(ワイが保証したる!!)
101 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 14:11:36.41 ID:16zf69sG0.net
数日後
(;´・ω・` )「よし、次はマットレスに詰め物をして…」
ガチャ
彡(゚)(゚)「……」
(。゚ω゚)「アドルフ、帰っ」
彡;(゚)(゚)「医者は不治の病や言うとった……」
アドルフの顔は透き通りそうなほど青白く、目はくもり、声はカスカスだった
45 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:42:08.27 ID:16zf69sG0.net
ボクたちはヴィルトヴェルク城に遊びにきていた
(´・ω・`)「所々、壊れてるけど……」
(´ᴖωᴖ`)「やっぱりお城は男のロマンだよね」
彡(゚)(゚)「なんや?お前でも一国一城の主に憧れるんか?」
(`・ω・´)「そりゃボクも男だからね」
(´ᴖωᴖ`)「お姫様と一緒にこんな城で過ごしたいよ」
彡(゚)(゚)「ほう……それはええ案や」
(;´・ω・` )「え?もしかしてステファニーとここに住もうとか?」
彡(゚)(゚)「いや……J(„❛⌄❛„)と住むなら……」
彡(-)(-)「もっとこじんまりした家でライン川が見えるとこやな」
彡(^)(^)「大きい家より小さな部屋で愛を育みたいやろ」
27 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:32:55.01 ID:16zf69sG0.net
ものすごい緻密に細部まで描かれている
ボクはこれでも家具職人の端くれだ
設計に関しては生まれ持っての才能は関係ない
技術や知識をどれだけ努力して身につけるかにかかっている
きっとアドルフはここまで出来るようになるまで
相当な苦労をしたんだろう
19 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:28:34.64 ID:16zf69sG0.net
彡(゚)(゚)「お前には才能がある」
彡(゚)(゚)「その才能を埋もれさせたらアカン!」
彡(゚)(゚)「クビツェク お前は…」
彡(^)(^)「音楽の中でこそ輝く存在や!」
(。゚ω゚)……
この時、アドルフの途方もない言葉に
ボクはなにも答えられなかった…
15 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:26:11.98 ID:16zf69sG0.net
ブー
:(´ºωº`):
幕が上がった
指揮者がおじぎをして挨拶している
(。゚ω゚) .。oO(あっ、お母さん!)
お母さんは客席で不安そうにボクを見ている
( ;´-ω-` ) .。oO(…そんな顔しないでよ)
ボクまで不安になっちゃう…
106 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 14:13:58.62 ID:16zf69sG0.net
アドルフの家
(´・ω・`)「お邪魔します」
(;´・ω・` )「あれ、誰もいない」
(・ω・`;≡;´・ω・)
「クビツェク、ここや!」
(´・ω・`)?
彡(゚)(゚)「クビツェク、下や」
(。゚ω゚)!!!
(;´・ω・` )「ア、アドルフ…床にひざ立ててなにしてるの…?」
彡(゚)(゚)「なに言っとんのや? 掃除に決まっとるやろ 見てわからんか」
(。゚ω゚) .。oO(嘘…あの、あのアドルフがエプロン着けて床を磨いてる)
87 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 14:05:03.47 ID:16zf69sG0.net
『アドルフへ
君のおかげで、父さんの許可が貰えたよ
宝くじの夢は叶わなかったけど
同居して二人、ウィーンで学生生活を送る夢は果たせそうだね。
あと一年で、君に追い付くよ。
それまで、抜け駆けして有名になったりしてちゃ駄目だからね!
それじゃあ体に気をつけて。
アウグスト・クビツェク(´・ω・`)』
82 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 14:02:31.17 ID:16zf69sG0.net
リンツ駅
彡(-)(-)「あいつ…あの糞親父だってウィーンに行った」
彡(゚)(゚)「そして成功して母さんとも結婚できたんや!」
彡(-)(-)「ワイだって きっとできる…!」
彡(-)(-)「…」
(´・ω・`)……
大都市ウィーンは数えきれないほどの可能性に秘められていた
成功して頂点に上がる可能性も……
失敗して奈落に落ちる可能性も……
優しくもあり、残酷でもあるウィーン
すべてを受け入れ、すべてを拒むウィーン
ウィーンはやって来る者にすべてを賭けることを要求する
内気で臆病なボクは憧れることしかできない
それが大都市ウィーンなんだ
60 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 13:50:29.94 ID:16zf69sG0.net
( ¯灬¯ )「クビツェク、椅子の脚をとっておくれ」
(`・ω・´)っ「はい父さん」
ガラガラ
( ¯灬¯ )「ん、だれだ? 納品日は明後日の筈だが…」
彡(゚)(@)「クゥー! ク、ク、クビツェクーーー!!!」
(。゚ω゚)「ア、アドルフ!!?」
アドルフの手にはくじが握られていた
98 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 14:10:11.95 ID:16zf69sG0.net
(´・ω・`; ) .。oO(一体どうすれば…)
小さな妹さんは毎日学校
アドルフの義理の姉さんは妊娠中で……余裕はない
その夫のラウバルさんは…
アドルフのウィーン行きの件で不機嫌らしいし…
( ;´-ω-` ) .。oO(どうしたらいいんだろう…?)
やっぱりアドルフに知らせたほうがいいんじゃないのかな…
でも…おばさんはダメだって言ってる
3 :風吹けば名無し 警備員[Lv.4][新苗]:2024/05/11(土) 13:18:53.58 ID:16zf69sG0.net
(;´・ω・` ) .。oO(いったいアドルフは何を言っているんだろう……)
そんな姑息な手段になにを学ぶことがあるのか
ボクには無意味な時間の浪費としか思えない
(;´・ω・` ) .。oO(でも……ボクが間違っているのかな?)
なにせボクは政治のことがさっぱりだし……
その後も、アドルフは全神経を集中させ
理解不能な演説をじっと見つめていた
96 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 14:09:10.07 ID:16zf69sG0.net
(´・ω・`)「おばさん、暫く顔を見せられなくてすいません」
(* ◯ *)「だ、だれ…誰なの……?」
(。゚ω゚)「お、おばさん!?」
数週間ぶりに見たクララおばさんの顔はやつれ、弱りきっていた
(*-◯-*;)「あ、ごめんなさい……いらっしゃい…クビツェク君」
(*^◯^*)つ「ほら見て…アドルフから手紙が来てね……」
(*^◯^*)「アドルフのウィーンの大学生活はとても充実…」
(* ◯ *)「ゴホッゴホ」
104 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 14:12:54.25 ID:16zf69sG0.net
(´・ω・`)「ボクに何かできることはある?」
彡(-)(-)「……」
彡(゚)(゚)「母さんの面倒を見るために、ワイは暫くリンツにいる」
(´・ω・`)「君に家事なんてできるの?」
彡(゚)(゚)「必要になれば、人間は何でもできるもんや」
彡(-)(-)「ほな……」
アドルフは一人、去っていった
89 :風吹けば名無し:2024/05/11(土) 14:05:35.74 ID:RKDnieMF0.net
ええ友達や